副腎疲労症候群とは



contents
home(慢性疲労とは何か)

副腎疲労症候群の症状とは


副腎疲労諸侯群とは

最近になって、副腎疲労症候群という用語がネット上でも散見されるようになりました。

この副腎疲労症候群とは文字通り副腎が疲労して、ホルモン分泌が正常ではなくなってしまう状態を言います。

どうしてこの慢性疲労のサイトで、この副腎疲労症候群を取り上げるのかというと、慢性疲労を訴える人の中には、実は副腎からのホルモン分泌が正常ではなかったという人もかなりいるからであり、かつ副腎疲労の中心となる症状は疲労感だからです。

慢性疲労症候群の患者の症状と副腎疲労症候群の患者の症状は倦怠感を感じたり「うつ」様症状など多くの症状に共通点があり、慢性疲労症候群の原因は副腎疲労にあるのではないかという研究者もいます。

一方、慢性疲労症候群になった方はストレスを抱え、それが副腎疲労を引き越すこともあります。

いずれにせよ、慢性疲労と副腎疲労は深く関わっていると考えられ、両者の関係については今後の研究も必要になってくると思います。

ですから、慢性疲労症候群と診断された方、あるいは、慢性疲労が強いと感じられる方はこの副腎治療を診療しているクリニックを受診してもよいかもしれません。

ただ、困ったことに医師のなかにはこの副腎疲労症候群の存在を認めようとしない医師もいます。

彼らは医学部で学習したアジソン病やクッシング症候群などの原因となる程度の大きな分泌異常しか病気と認めていないのです。

この副腎疲労の概念が提唱されたのはアメリカですが、比較的最近のことであり、この副腎疲労の概念は日本ではまだあまり認知されていないという実態があります。


副腎疲労が疑われる症状とは
日本で初めて副腎疲労外来を開設した本間良子医師は以下のチェック項目で3つ以上当てはまる人は副腎疲労の可能性があるということです。では、クリックして✔を入れてみてください。

朝起きるのがつらい
熟睡できず、朝に目が覚めても疲れが取れない
甘いものや塩分が高いもの(しょっぱいもの)を好んで食べる
元気がでず、倦怠感を感じる
今までできていた日常的なことをやるのに一苦労する
性への興味が低下している
ストレスにうまく対処できない小さなことでもイライラする。
風邪などの感染症が治りにくいぶつけた傷なども治りにくい
ベッドや椅子から立ち上がるとクラクラする
気持ちが落ち込み、「うつ」っぽい気がする
人生に何の意味も見いだせない楽しいことがない
月経前症候群(月経の数日前からの腹痛、頭痛、肩こり、むくみ、便秘、下痢や眠気、気分が落ちこむなどの症状)が悪化している
コーヒーやコーラなどのカフェインの入った飲み物を飲まないとやる気がでない
集中力が低下し、ボーッとすることが多い
物忘れが多くなり、思い出せないことが増えた気がする。
食事をぬくとぐったりしてしまう
甘いものを食べると急に元気になるが、その後だるくなる
午後3時~4時ぐらいの間はぼんやりしている
我慢ができなくなり、急にキレてしまう
夕食後の午後6時以降になるとやっと元気になってくる
「心と脳の不調は副腎ケアで整える」
  本間良子・本間龍介著より抜粋


いかがでしたか、3つ以上あてはまりましたか、ただしこれはあくまで目安であって、3つ以上あてはまるからといって、すぐに副腎疲労とは断定できません

副腎疲労とは副腎からのホルモンの分泌異常ですので、ホルモン分泌量を検査しなければこの症状だけで副腎疲労とは言えないのです。

不安な方は先ほど述べたホルモン分泌の異常を調べるためにも副腎疲労外来の医師に診断してもらうのがよいでしょう。



副腎の機能とは
副腎は左右の腎臓の上にある小さな臓器で、主な働きはホルモン分泌です。

この副腎は50種類以上という実に多くのホルモンを分泌し、体に様々な影響を与えています。

たとえば、血糖や血圧のコントロール、免疫機能の調整、炎症反応のコントロール、精神・神経系への作用、骨の代謝、性ホルモンの生成など多岐にわたります。

この副腎ではどのようなホルモンが分泌され、どのようなはたらきをしているのか主なものを以下に紹介しましょう。

副腎は大きく分けて、外側の副腎皮質と内側の副腎髄質に分けることができ、それぞれ分泌されるホルモンも異なります。

主な副腎ホルモンの種類と機能

副腎皮質ホルモン

コルチゾール
アルドステロン
アンドロゲン(男性ホルモン)
エストロゲン(女性ホルモン)
プロゲステロン(黄体ホルモン
 
副腎髄質ホルモン
アドレナリン
ノルアドレナリン
ドーパミン

これらのホルモンの中で、特に疲労と関わりが深いものが、コルチゾールです。というのは副腎疲労では副腎が疲弊し、コルチゾールが十分分泌されないことが多いからです。

コルチゾールのはたらきをまとめてみると以下のようになります。

糖・脂質・たんぱく質の代謝や
血糖や血圧の調節に関与
脳の覚醒に関わる神経系に関与
ブドウ糖生成作用
利尿作用、骨代謝、ミネラルバランス調整作用
ストレスにより分泌量増加、心拍数の増加
体温・血圧・血糖値の上昇を促進
抗炎症作用

このように、コルチゾールはその機能は実に多様で、それゆえスーパーホルモンとも呼ばれています。一方で、ストレス耐性ホルモンともいわれ、脳がストレスを感じた時、それに身体を対応させる、すなわち脳を覚醒させ、血糖値をあげ、運動機能を高めようとするはたらきがあります。


過労死もホルモン異常が原因か?
ところで、過労死という言葉はよく耳にする言葉ですが、過労死を起こしやすい人とこれらのホルモンの分泌は大きな関係があります。

副腎髄質ホルモンの中に、ノルアドレナリンやアドレナリンがありますが、これは人間が戦闘モードに入るためのホルモンです。

モチベーションが異常に高かったりする人はこれらのホルモンが過剰に分泌されています。

これらが、分泌されると交感神経が活発になり、心臓の鼓動が早まり、血圧は上昇し、筋肉の血管が開き、グリコーゲンが分解されてブドウ糖となり、体に送られます。そしてある種の興奮状態になります。

また、ドーパミンは快感を感じるホルモンであり、報酬を得る事が出来た時になどに、快感を感じるドーパミンが分泌されます。このドーパミンは達成感から生まれるものです。

こうした、達成感により快感を感じたり、体が戦闘モードに入ることによって、体は疲れているのに、脳が疲労感じないという疲労感のマスキング現象が起こります。

そこで、体を休めることも忘れて、働き続けることで、いつの日か体が負担に耐えられるなくなって突然死、過労死を迎えることもあるのです。

ホルモンバランスとはよく言われる言葉ですが、この事からわかるように、ホルモン分泌は多すぎても、少なすぎてもいけないのです。



副腎疲労症候群の原因と治療法


副腎疲労の原因とは

副腎疲労は、副腎がストレスを受け続け、それに対応するために必死にホルモン分泌をし続けるうちに、ホルモンの中でも特にコルチゾールが、正常に分泌されない状態になってしまうことを言います。

すなわち、副腎疲労の原因はストレスにあると言っていいのですが、ストレスといっても対人関係や仕事などのメンタル的なものばかりではなく、食品添加物などの化学物質、けがや病気、睡眠不足や過度の労働など様々なものが含まれます。

これ以外にも、感染症やアレルギー、体内の炎症、栄養バランスの悪い食事や不規則な生活習慣なども関係していると考えられます。


ストレスにも3段階ある
ストレス学説によれば、ストレスには「警告期」と「抵抗期」と「疲憊期(ひはいき)」の3段階に分けられますが、副腎疲労の経過もこの3段階に分けることができます。


第一段階:警告期
ストレスを受けていてもまだ軽い時期であり、精神的にはまだあまり自覚していなくても、副腎には負担がかかりはじめている時期です。寝付きが悪くなったり、疲れやすくなるなどの症状が見られますが、ストレスマネージメントによって、まだ回復できる時期です。

第二段階:抵抗器
ストレスに副腎が必死に抵抗している時期であり、副腎からはコルチゾールが多量に分泌され、血圧の変動も激しく、血糖値も高くなり、それとともに感情の起伏が激しくなり、精神的に不安定になります。ただし、この段階で副腎疲労に対し、適切な対処をすれば大きな疲労感は回避できます。

第三段階:疲憊期 この時期では、疲れがピークに達し、ストレス関連の疾患が生じる時期であり、副腎も疲弊しコルチゾールの分泌が極端に減少してしまいます。身体が衰弱し、運動能力も低下し、うつ症状もあらわれる時期です。




副腎疲労の症状 
副腎疲労の症状は多岐にわたりますが、その中でも特に共通するのが慢性的な疲労感です。
その疲労感も疲れが長期にわたりとれないというレベルから、ベッドから起きられないというレベルまで様々です。

その他の症状として、うつ様症状で落ち込むなどもよくみられる症状です。そのほか、感情の起伏が激しくなる。集中力や思考力の低下、不眠症、血圧の異常、脂肪増加、筋肉減少、むくみ震えや動悸(どうき)背中や関節や筋肉の痛みなどがみられます。

また、コーヒーなどカフェイン入りの物を好んだり、甘い物や強い塩分の物をほしがるようにもなります。


副腎疲労症候群になりやすい人
実は、副腎疲労症候群になりやすい人はある心の傾向性があります。

それは、真面目で責任感が強く、失敗を許せない完璧主義者の人です。
多くの仕事をこなす頑張り屋でもあり、感情を吐き出せず、ストレスをため込むタイプです。

このようなタイプの人はストレスを抱え込み、それが副腎への大きな負担となっているということがいえるでしょう。

また、更年期障害が出てきやすくなる40代女性もなりやすく、あらに更年期障害だけでなく腎臓疲労も起こしている人も副腎疲労になりやすいといえます。


副腎疲労症候群の治療法

副腎疲労を治す即効性のある薬剤はありません。副腎疲労の治療では日々の食事や睡眠などの生活習慣を見直し、改善するという地道な努力が必要です。

また、ビタミンCやB群サプリメントや甘草・朝鮮五味子・オウギなどの漢方薬を投与したり、ホルモンバランスを整える抗エストロゲン剤などのホルモン療法を行う場合もあります。

ストレスの管理が大切
副腎疲労の最大の要因はストレスですから、仕事でストレスを感じている場合は、思い切って休暇をとりゆっくり休むことが必要です。
また、好きな音楽を聴いたり、散歩したり、好きな趣味の時間を増やすこともよいでしょう。
最近人気のマインドフルネスやアロマテラピーは、ストレスにも大きな効果があるとされています。

食事と栄養の管理
炭水化物(糖質)の摂取を控えめにすることが大切で、特に精製されたパンや白米など急激に血糖値を上げるものは副腎によくありません。

どうして、精製されたパンや白米は副腎によくないかというと、それは、これらの食材は急激に血糖値を上げるからです。

急激に血糖値が上がると、膵臓からインスリンが大量に出て、血糖値が急激に低下してしまい低血糖の状態になります。今度は逆に血糖値を上げようとしてコルチゾールやアドレナリンなどの血糖値上昇ホルモンが出ます。

これは、弱った副腎に追い打ちをかけることになり、これらのホルモンが副腎の疲労により分泌されなくなると血糖値は下がったままで、脱力感、疲労感、めまいなどが起こるようになるのです。

ですから、この血糖値を急激にあげない食事をこころがけることは、副腎疲労治療の基本であり、炭水化物を控える分、タンパク質や脂質を増やすといいでしょう。

また、エネルギー代謝を活発にし、ホルモンの生産を助ける、ビタミンB群を豊富に含んだ食材であるうなぎ・にんにく・豚肉などの摂取をこころがけましょう。

副腎皮質ホルモンは抗炎症ホルモンでもありますが、これは、体内に炎症が起こるとそれを抑えようと分泌されるホルモンでもあります。つまり炎症が起これば起こるほど、コルチゾールが分泌され、副腎に負担がかかるということです。

したがって、腸内細菌の悪玉菌を減らし、炎症の原因となる有害物質が発生することを防ぐことも大切です。こうすることで、炎症をおさえようとするコルチゾールの分泌を減らし、副腎の負担も減らすことができます。

そのために便秘を防ぐ工夫も必要で、繊維質の多い食べ物の摂取をこころがけましょう。また、腸内環境を整えるため、乳酸菌やビフィズス菌の摂取も有効です。

ただし、腸内炎症を引き起こしやすい成分として、小麦に含まれるグルテンと乳製品に含まれるカゼインがあげられますので、パンや乳製品は控えたほうがいいでしょう。

最近、腸内に炎症を引き起こす最大の原因は化学物質であるともいわれるようになりました。腸内の炎症をおさえるためにも、食品添加物や合成甘味料入りの飲み物はできるだけひかえましょう。


運動は負担のない軽い運動を

適度な運動で心身ともにリフレッシュできます。適度な運動によりメンタル面や、体調を整えることで副腎の回復につながります。

一方激しい運動は疲労の原因になるので控えましょう。たとえば散歩・ウォーキング・ストレッチなど、身体にそれほど負担がなく毎日続けられる運動を心がけましょう。


睡眠は疲労回復にとても重要

副腎疲労の主な症状は慢性疲労であり、睡眠は慢性疲労の回復にとても重要です。

詳しくは、当HPの睡眠と疲労のページを参考にしてください。

まず、十分な睡眠時間を確保するとともに、どれだけ深く眠れるかが大切であり、質のよい睡眠をこころがけてください。そのために、入浴は40℃程度のお湯に15分程度つかることも有効です。

また、寝る前にパソコンやスマホを見ないでことや、照明を暗めにしておくことも、脳神経を落ち着かせることうえで大切です。

夕方以降はコーヒーなどのカフェイン入りの飲料質のよい睡眠を妨げることになるので飲まないように注意しましょう。


タバコやコーヒーは控える

喫煙者はタバコをやめることです。タバコに含まれているニコチンは副腎皮質を刺激し、アドレナリン・ノルアドレナリンの分泌量を増加させ、副腎の負担を増やします。

さらには、大量に発生する活性酸素から細胞にダメージを与え、血行を阻害し、疲労感を増長させます。

また、コーヒーを飲むことは覚醒作用がありますが、覚醒作用のあるカフェインのはたらきによって副腎ホルモンが過剰に分泌されるため、長期にわたってたくさんの量を飲み続けると副腎が疲れてしまいます。

副腎疲労のまとめ
副腎疲労の治療においても、予防においてもストレスといかに上手につきあい解消していくかが、とても大切です。

それに、副腎疲労を治療する一番大切なことは、食をはじめとする生活習慣を見直すことです。

このようなことから考えると、慢性疲労を治す治療も副腎疲労を治す治療も食生活を見直すという点では、基本的に変わらないということがわかります。

あなたが、もし、様々な疲労回復法を試みても改善がみられない場合は、この副腎疲労を診療するクリニックで診察を受けてみるのがよいと思います。

→疲労を感じさせる病気
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
→このページの目次へ


慢性疲労は自分で治す!
慢性疲労.com
運営者 林 こうじ
 
(お問い合わせ)